以前のこのリストについて少し追加・訂正しておきます。4月5月でカミーノ後半のガリシア州を歩く場合の必需品、不要品についてです。
ズボン
必需品リストから外してましたが、やはり必要と思い持って行きました。シャワー後に濡れた体にレギンスを履くのはしんどいし、シャワールームに椅子がないアルベルゲが多いので、レギンスを履くときに片足でバランスを取るのも難しいくらい足が疲れているので、ウェストがゴムの、乾きやすい薄手の(でも透けない)ゆるゆるでささっと履けるズボンはやはり必要でした。町歩きにも楽チン。それに伴い、サラッと着れる上の服も1着持って行きました。
ポンチョは暴風時、膨らんで空を飛べます。ムシアにて。
ゲイター
持って行って正解。雨が続いたけど、靴がビチョビチョになるのも防げたし、レギンスが汚れるのも防げました。たとえ、雨が降らない、かんかん照りの日に間違えてゲイターをはめてしまい、「雨降ってほしいの?」と他のペレグリーノにからかわれたとしても、つけてて正解だと実感しました。靴の中と靴下がグチョグチョになるのがこの世の地味に不快なことベスト5に入ると思うので。
足が太く見えて嫌だけど仕方ない…
靴下
五本指ソックスじゃない靴下を1つ持っていって正解でした。歩き過ぎて足が腫れる(浮腫むのを通り越している)ので、歩き終えてシャワー後に五本指を履くのは至難の技でした。かと言って裸足は冷えるので、乾きやすい薄手の、サッと履ける普通の靴下も必須。
暖炉で靴下を乾かすの図。脚のむくみがヤバい。
下着(パンツ)・半袖Tシャツ
3枚もいらなかったです。ユニクロのシームレスのパンツはすぐ乾くので2枚で十分でした。シャワーの時にパンツを洗ってベッドに吊るして干して、翌朝には乾いているのでリュックにポイ。このリピートでいけます。4月5月のガリシア州は涼しいので(スペインの恐ろしい日差しは浴びますが。15時以降の数時間はクソ暑い)、汗をあまりかかないので、Tシャツも一枚でよかったように思います。
ボトル
キャップがオレンジ色のホット用の日本製のペットボトルで代用しました。軽いし、お湯を入れれて、寒いゾーンを抜けたら捨てました。
シャワー用サンダル
TEVAのサンダルはベルト部分が乾かないし、臭くなるのでやはりシャワー用にビーチサンダル的な濡れてもいいサンダルが必要。向こうでナイキのつっかけを購入しました。
意外と流行ってるようですね。
万能ナイフ
カミーノも後半に差し掛かり、意外と森でピクニックする機会は少なかったです。前半のナバーラ州、ラ・リオハ州辺りは、まだ親しくなりだした頃の仲間と森でフランスパンでサンドイッチを作るのが楽しいイベントでしたが、後半になると、関係もできてきて、1人の時間を尊重し合って、夜にバルで集合してじっくり語り合ったりすることが多かったように思います。それに、オセブレイロを含め険しい峠は雪。ガリシア州は雨の多い地域なのでピクニックとはいかない状況でもありました。なので万能ナイフは出番なしでした。
サングラス
書いてなかったけど持って行きました。必需品でした。スペインの日差しはやばいです。ソバカスが8個くらい増えました…。
タイで買った格安レイバン(偽)
フックの部分が大きいS字フック
S字フックは以前も持って行っていたのですが、Sのカーブの部分が小さくて使えるところがそんなになくてあまり出番がありませんでした。しかし今回、Sが大きいS字フックを持って行ったらとても便利でした。二段ベッドの木の間やハシゴに引っ掛けてパンツを干したり、シャワールームでパンツを引っ掛けたり、パンツとともに行動されていたS字フックでした。
何でもぶら下げがちな私のベッド。
ジップロックかシャカシャカいわないビニール袋(洋服を買った時の袋のような感じの)
早朝起きてビニールをガサガサやるのはドミトリーの場合、皆さんの迷惑になるのでとても慎重になります。スーパーの袋だとシャカシャカ言いますが、H&Mの袋とかだとカサカサっくらいの音で済むのでそういう袋を持って行って、洗面用具や翌朝着る着替えや洗ってない臭い服などを入れていました。スペインのスーパーだとビニールは有料なので持っていって良かったです。
でも、何の遠慮もなく爆音でイビキをかいて私の安眠を妨げたおっさんに対して、私が朝方ビニールのカサカサ音を立てないように必死に気を使うのも悔しい気がしました。
このシリーズのポストカード、好き
パーティー用の服、メイク道具
今回一番伝えたいことです。
これは、盲点でした。
荷物を軽くすることに必死だった私には、まるでそんな発想はなく、サンティアゴに無事ゴールし、ホッとしていました。
すると、女性陣が続々とサンティアゴの郵便局に荷物を取りに行きはじめます。そうか、長旅の人は、巡礼に不要なものはスタート前からサンティアゴの郵便局に荷物を送っておいて郵便局に預かってもらっておくっていう情報を見たなーと思いつつ。私は3回に分けてるので、わざわざ郵便局に送らなくても事足りていました。そっかー、なんて呑気に思っていたら、さすがパーティー文化のお国の方々。特にアメリカ人数名。
サンティアゴの夜は、
パーティードレス的な派手なワンピースやおしゃれな靴にチェンジ!(オシャレな靴から絆創膏やテーピングがはみ出しているけど…)
メイクもばっちりしてるし!
ピアスとかネックレスとか指輪とか?
髪もおしゃれにアップしちゃって!
なんか、ええ匂いするし!
別人のようなお姿!
何ー?!!聞いてない、そんな情報!
なるほど、ゴールしたらパーっとやるということは分かっていましたが、パーティーナイトな訳ですね。ドレスアップ、メイクアップした女性陣が眩しすぎました。(注意:ドレスアップは全員ではないですが、みんなそれぞれ少しずつ巡礼スタイルとは違って華やかでした。)
まるでビバリーヒルズ青春白書。パーティーが日常にある人種は違いますね。私は、パーティーって言っても、普段着の職場の送別会とか新年会くらいにしか捉えていませんでした。
思えば、来る日も来る日も一緒に寝食、歩をともにしてきた仲間たちの姿。
毎日スッピンでスポーツウェア。登山靴。手洗いしすぎてヨレヨレのTシャツ。海外の人と江頭にだけ許された、レギンスをズボンのように使用する履き方。(アレをズボンとして使えず短パンを上から履いちゃう私はまだまだです…。)髪だって洗って終わり。ブラシもドライヤーもない。ヘアバンドでバン!足も、マメやら水ぶくれで傷だらけ。あちこちにテーピング。ダニにやられた腕や首元。日焼けしすぎてめくれた顔。
巡礼中は、全てをさらけ出し、原始人のような生活(布切れ一枚か、かろうじて服だったかの違いくらいに思えます。)を共にしてきましたが、それは、ある意味では本来の姿であって、ある意味では本来の姿ではなかったのです。
800kmを歩き終えた喜び、達成感、次の日、歩くことを考えずに朝まで飲めるということの解放感は、酒量で表すだけでなく、女は、自らで表現するのですね。勉強になりました。アラフォーとはいえまだまだ女としての修行の日々です。
女として武装した彼女たちがとても眩しかったです。でも人間そのままの魅力が出る原始人時代の彼女たちも美しかったです。
巡礼スタイルでパーティーに出るよりも、華やかにチェンジしたい、アジアンビューティーを日本代表として表現したい女性は、バックパックの一番底にアクセサリーと勝負服、メイク道具を忍ばせて楽しみにしながら800km歩き続けるか、サンティアゴの郵便局に郵送して預けておくことをおすすめします。また、サンティアゴの新市街にZARAやMANGOなどの店やMACもあったので現地調達可です。(ゆるゆるズボンで1人立ち寄ったMACでこっそりまぶたにラメを塗った私…。ささやかな表現です。)
これからカミーノを歩く女性陣は、ゴールしてからの有意義な時間も視野に入れておいてください。(男は大体変化なし。髭を剃るくらいかしら)
※あ、巡礼メンバーによっては、サンティアゴでそんなパーティーは無かったりするようですが…。私の時はアメリカ人が多かったからかな?
いつもジャージの元気はつらつチャイニーズのジェーンも
サンティアゴの夜はこうなった。 カワイ過ぎる!