カミーノから戻り、とっくに仕事が通常運転の私。仕事の合間に、いつものように、果物屋がしているジュース屋さんでミックスジュースを飲んでサボっていると(外出中のお楽しみタイム)、お店の人とお客さんが、「日本人ほど果物を食べない先進国はない」という話をしておられました。
確かに。
と勝手に盗み聞きして頷いていた私。
「世界で1番果物を生産して消費している国って知ってる?スペインかポルトガルあたりやで。多分。」
と得意げにお店の人が語っていました。
多分って。ほんまかいなと思いつつ、スペイン・ポルトガルで食べたフルーツについて思いを馳せ、
スペインで
お肌が調子がすこぶる良かったこと、
口内炎ができなかったことは、
フルーツを毎日食べていたからではないか?と1人、ミックスジュースを飲みながら心だけスペインに舞い戻ってみました。
あ、でも仕事のストレスから3週間も解放されれば、肌荒れも口内炎もできないか…。まあ、いいや。
とにかく、カミーノ中にどうフルーツを摂っていたかを思い出してみました。
朝バナナ
バックパックのサイドポケットにバナナを大概2本は入れている私。前日、どこかのバルかスーパーでバナナとリンゴを購入します。
朝、何も食べずにまずは歩き出すタイプの私は、30分くらい歩いたら、歩きながら、バックパックのサイドポケットに手を伸ばし、バナナを一本ちぎります。これが毎日の始まりでもありました。
ドナティーボ(寄付)コーナーから拝借することも。
Zumo de Naranja (スモデナランハ)
オレンジジュースをスペイン語でZumo de naranja と言います。これがうまいのなんの。
今までの旅の経験上、
オレンジジュースのベスト1は
モロッコのマラケシュ、ジャマエルフナ広場のオレンジジュースですが、
ベスト2は、
ガリシア州に入るまでの(厳密にはサリアまでの)カミーノ上のあちこちのバルのオレンジジュースです。
私は日本では果汁100%のフレッシュジュースは飲みません。バヤリースなどの、透けた色の果汁30%くらいまでの甘い甘いジュースが専門です。甘い甘いミックスジュースも好きです。
果汁100%のジュースは酸っぱくて苦手なのです。
しかし、バルで飲むオレンジジュースは全然別物!
あの大きめのオレンジジュース絞りマシーンから絞り出される、甘く濃厚な味わい。寒くない朝の朝食は、パンオショコラかトルティーヤとスモデナランハをポルファボーレします。1ユーロで飲めちゃうフレッシュジュース。何故かサリア以降、ガリシア州に入ってからは値段がどんどん高くなるくせに甘さがどんどん無くなり私をガッカリさせていきましたが。
本当にサリアから100%、オレンジジュースの味が落ちます。要注意です!
リンゴをかじり歩く
スペインのリンゴも、あまり有名ではないけどめちゃめちゃ甘い!少し小ぶりでうす緑色であまり美味しくなさそうなルックスの分際でかなりイケてます。これは、昼過ぎに歩いていて、暑くて死にそうな時、サイドポケットからリンゴをとりかじりながら歩きます。リンゴをかじりながら歩くって、ワイルドの象徴な気がして、気持ち良いです。
心温まるドナティーボ。優しさに感謝。
チェリーをつまみ続ける
チェリーはバルやドナティーボには無いので、スーパーに行った時にビニール袋いっぱいに詰めて買います。甘いし、食べやすいので、アルベルゲ到着後に庭で食べたり、洗濯待ちに食べたり。
オレンジをもらい続ける
ディナー時にオレンジを食べてる人が割といます。オレンジを剥くのが面倒くさくて大嫌いな私ですが(みかんは何個でもむけます)、ペレグリーノ仲間が剥いてくれるので、それをもらい続けます。
スイカやメロンを買う
アルベルゲで自炊をする時、スーパーに行って美味しそうなメロンやスイカを見つけたら買って、大勢で分けます。自炊をしない時も、意味なくアルベルゲのキッチンをのぞき、フルーツのおこぼれを頂戴します。
イチゴはこうやって摂取
レモン果汁入りのCerveza con Limón を飲みまくる
生ビールにレモンを入れたセルベッサコンリモンを今年もガンガン飲みました。別名クラーラと言うらしく(ガリシアでは?か不明)、あと1時間歩けばいい時の小休憩や、アルベルゲ到着後の駆けつけ一杯はコレが私の主流。美味しいので日本の居酒屋でもレギュラーメニュー化希望。ベルギー人に言わせれば、チェリービールが欲しいらしいけど。
元はブドウのワインを飲み続ける
1日、歩き終えてからの長い夜はコレ。
長々とワインを飲み続けます。
巡礼定食ことMenu de peregrinoには、水・ワインボトルが付きます。前菜、主菜、デザートがついて6〜8ユーロくらいのお得なメニュー。
みんなで巡礼メニュー
もうずーっと赤ワインVino tinto を飲み続けます。バルへ行っても、赤ワインだけ頼んで、勝手に出てくるおつまみタパスを食べ(生ハム、チーズ、チップス…)寝る直前まで飲む日々。それが毎日なので、カミーノは、間違いなく私の人生で1番赤ワインを飲んだ日々です。
フォンフリアのアルベルゲで作られた自家製ワイン
フルーツ三昧の日々
私は、普段、日本では、ほとんど野菜を食べないミートリアン(肉食主義)なのですが、フルーツは好きなので率先して食べてはいます。それで足りないビタミンを補っているつもりですが、カミーノの巡礼中に摂るフルーツの量には及びません。カミーノに行くと、ビタミンをかなり摂っている食生活に、知らず知らずなっていたのか!!シミが増えたのは、あのスペインの太陽の威力と年齢を考えれば仕方ないとして、旅中、プルルンと肌の調子がずっと良かったのはフルーツのおかげや!
なんてことを、ミックスジュースを飲みながら仕事をサボりながら思い至っていました。
まだまだカミーノ後遺症です…。
バナナの皮・リンゴの芯問題
カミーノで、ヨーロッパの人たちはバナナの皮をポンポン、道端に捨てます。道端と言っても森や川の中だったりしますが。
一年目は、それに抵抗があって律儀にビニールに入れて持ち歩き、アルベルゲのゴミ箱に捨てていました。
二年目に、韓国人の日本語ペラペラ兄さんにその話をしたところ、自然に還るから投げ捨てていいよ、と言われ恐る恐るそうしてみました。しかし、その話を聞いた日本人女子ペレグリーノに、それはダメですよと言われました。
三年目の初日に彼女からメールがありました。
広く知らせたほうがいいと思ったのでここに載せます。
以下の通りです。
日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会が"UN PASO LIMPIO「きれいへの一歩:One Step for Clean」"という、巡礼路のゴミを減らす運動をしています。
https://www.facebook.com/unpasolimpio
http://www.camino-de-santiago.jp/UN_PASO_LIMPIO_leaflet_1507.pdf
http://www.camino-de-santiago.jp/
例えば、果物の皮を捨てた場合、土に還るまでには時間がかかって、腐敗⇒腐臭を放つ⇒害虫発生という環境悪化に繋がるんですね。
歩いている時はただの原っぱに見える場所でも実は麦畑だったりするので、作物に被害が出ることも。
(ちょうど私達が歩いていた時期は麦穂が実っていないのでただの草に見えます)
雨の日の朝、巡礼路沿いの、恐らく土地の所有者の方が、巡礼者が捨てたゴミを片付けて掃除しているのを見たので、巡礼者が捨てるゴミは地元に人の負担になっていました。
そんな訳で今年も巡礼されるのであれば、ゴミは次のアルベルゲで捨ててくれたらいいなと思います。
二年目に、やっちゃったこと、
ごめんなさい!!!
反省して三年目は必ずゴミ箱に捨てるようにしました。
ワイルドに旅する皆さんもお気をつけください。