↑の続きです。
コヴァーラムビーチの朝
いやあ、最高ですね、海沿いの宿で波音を聞きながら目覚めるなんて。
蚊を吹き飛ばすくらいの最強レベルの天井のファンと、網戸からの潮風とで十分に過ごしやすい気温の朝。ビーチ沿いのホテルのレストランで朝食をとります。
オーシャンビュー過ぎるホテルのレストラン
この国の朝は、犬もヨガをする。
のどかです。
めちゃめちゃメタボな欧米人の70歳過ぎてそうなおばあさんもビキニで水遊び中。リゾート旅もアリやなぁ…とゆっくりと海を眺めます。Nothing to do is bestがこの旅のテーマになりつつありましたが、いやいや、この海でこれまでの人生で通ってこなかったマリンスポーツ?(知らないからジャンルもよく分かっていない)に挑戦するのが次のミッションです。
テレビや映画くらいでしか見たことのないサーフィンに朝から興じる欧米人2人組を見ながら、「アレ、やってみようか?」と。
イメトレをしてみたものの、サーファーを間近で見ているうちに、初心者(アラフォー)ができるはずもないと断念し、ボディーボードってやつなら出来るのではないかと考えるようになりました。
我々姉妹(今回の旅のパートナーはアラフォー妹)は、二人とも幼少期から水泳を習っていたので、泳ぎには自信があります。と声高に言っても、四半世紀以上前の話で、ここ何年も泳いですらいないので、自信の源も怪しいもんですが。ボディーボードをネットで検索し(wifiは便利ですね)
「ビート板みたいな小さい板を掴んで、波にスーッと乗ればいいだけらしいで。」
「やれるんちゃう?」「このサイトにやり方のってるで」「…。」「いけるな!」
ボディーボーダーデビュー決定。まずはビーチを散策し、ボードのレンタルの店を探すことにしました。
波が高い時は、遊泳禁止を表す赤い旗が立ちます。様子を見ながら、灯台を背にもう1つのビーチに向かいます。
アーユルヴェーダ発祥の地
歩いてると、結構目につくアーユルヴェーダ関連のお店。ケーララ州はアーユルヴェーダ発祥の地とのことで、修行に来る人も多いよう。
散歩中に高そうなレストランで日本人のグループを発見。アーユルヴェーダの研修に来ているグループのようでした。
また、1人の日本人女子と遭遇。
その子も謎めいた子で、ビーチよりも奥の、森のような所にもう4ヶ月も潜伏していて、今日初めてビーチまで来たと話していました。コヴァーラムに4ヶ月もいて、海の側に来ないで生活するってどういうこと??
彼女がやって来た方向に少し進むとジャングルのようになっていて、謎が謎を呼びました。本当に旅人の数だけ物語があります。
インド人は服を着て海に入る。
もう1つのハワビーチまで散歩してると、インド人漁師の集団を目撃。
ライトハウスビーチを離れれば離れるほど、現地感が溢れてきました。インド人がどんどん増えていきます。
アラビア海の砂浜の砂は黒くて何か新鮮。
インド1美しいビーチは、海水の透明度が抜群とかそういうことではなく、牛がいなくて、牛の糞も落ちてなくて、ツーリストでガヤガヤしてないという意味合いが大きいかも知れません。昼過ぎると、エグいくらい力強い波が来ている海にインド人の方々が集まって来ました。
えっと…。
海にそのまま入るんや…。
大半は男性でしたが、女性はサリーやパンジャビを着たまま海へ入っていきます。
それを見て少しほっとする私たち。実は、我々は、アラフォーだし、だらしなボディーの持ち主なので、ビキニ等の水着ではなく、ラッシュ?という海用のパーカーと海用のレギンス(マリンカと言うらしい)に短パンという、イスラム教徒かというくらい肌を見せないスタイルで海に入るつもりでした。厚着レベルは普段着で入るインド人と同等。逆にここで普通の水着(ビキニ)では身の危険もある。警戒心から選択した肌隠しが、結果的に現地に馴染む形となりました。
(コヴァーラムのハワビーチでは正解でしたが、他国のユーロピアンばかりのビーチリゾートではこの装いは浮きまくりますので、そういうところへ行く方はビキニでのぞみましょう。)
インド人のおじさんラージにボディーボードを教わる。
ビーチベッドとパラソル、ボディーボードをレンタルし(2人で半日700ルピー)、お土産屋のお姉さんと仲良くなり、何となく荷物を見ておいてもらうことにして、いざ、アラビア海へ。
波がドッカンドッカン来ています。
サミュエル・L・ジャクソンに似たライフセーバーもいるので安心して海に突撃。
ボディーボードを貸してくれた、ランニングを着たラージというおじさんが、何故か一緒に海に入ります。
簡単な英単語とジェスチャーで波に乗るタイミングや乗り方をレクチャーしてくれます。
もしかして、おじさんもセットでレンタルなのか?
それなら格安や!
ランニング姿のラージが、付き添い続けてくれる中、猛特訓。ただ板に身を任せるだけでも、なかなか難しく、コツもいります。チャラそうなインド人男が絡もうとしてきますが、ラージが制してくれます。
海でおふざけは無用!といった表情。
ラージは私たちのSPでもありました。
私たちは安心して、厳しすぎるレッスンに専念できます。妹と私が海中でもつれてしまい、妹のゴーグルがアラビア海に呑み込まれてしまったりしながら、ラージの猛特訓の末、私たちはアラビア海の荒波をモノにしました!
荒波だけでなく調子にも乗って、生まれて初めての
「いい波来てるわー!」
(意味は分かっていない)
というセリフをもモノにしました。
サミュエル・L・ジャクソンもクールに親指を立ててくれました。
いい波来てます(高すぎる?)
アラフォーがまだ全力で遊ぶ。
無事、アラビアの波をモノにした私たちは、疲れも忘れて、日が暮れてからも、ホテルのプールでシンクロごっこや犬神家ごっこをして遊びました。(足だけを水面に二本にょきっと出す私の得意技)
ホテルのプールには顔見知りになっていたアラブ人の金持ち家族がいました。お父さんとジャスティンビーバーみたいな息子モハンマドくんと、車椅子に乗った娘のジョハインナちゃん。ジョハインナちゃんの足元に水をかけてあげるモハンマドくんとパパ。昨日もジョハインナちゃんの車椅子を押しながら家族でビーチを散策していました。私たちのジャパニーズ犬神家ごっこも、あの家族の笑顔の時間をお手伝いできていたはず。嬉しいことです。
ジャスティンビーバー風のモハンマドくんは、腕に
「神保命」
というタトゥーを入れています。
「誰やろ神保って…」と考えていたのですが、モハンマドくんいわく、
「God,Peace,Life」という意味で入れたとのこと。
あぁ、その時に出会ってあげたかった。
少なくとも「神保命」とは教えない…。
そんなモハンマドくんに、「模範窓」、
ジョハインナちゃんに「女羽院菜」という日本名を授けました。
「神保命」とそれほど変わらないセンス?かも知れませんが、ジョハインナちゃんには「羽(wing)」をつけてあげれたので、ジョハインナちゃんも私も凄く満足です。
すぐそこが海なのにプールで遊ぶ贅沢
ラッシュガードとマリンカはこんな感じで普段着ぽく。