前置き
バックパッカーなら「ドミトリー」「ドミ」「dorm」はご存知の単語でしょうが、知らない人も多いはず。
政治家とか文化人が、庶民に分からない外来語や略語を、誰もが知ってるかのように当然のように使いまくる時、今さら人に聞けない恥ずかしさと置いてきぼり感をくらうのが切ない私。
もしや、ドミトリーも、そういう単語なのでは？と思い、今、あえて、説明しておくことにしました。そして、私なりのドミトリーの使い方をあげてみます。
ドミトリーって何？
スペイン語を勉強していた時に覚えた「眠る」という単語dormir(ドルミール)と「寝室」という意味のdormitorio(ドルミトリオ)。何となく響きがドミトリーぽいので語源だと思います。
ドミトリーとは、調べたところ、もともと「寮」「寄宿舎」という意味の英単語のよう。
バックパッカーが使う「ドミトリー」は、宿泊施設での相部屋のことを指します。宿泊施設はホテルというよりもゲストハウスやユースホステルなどです。
ちなみにカミーノやスペインで使う「アルベルゲ」とは「巡礼宿」のことで、ドミトリー型がほとんどです。スペイン巡礼② これさえ分かればペレグリーノ！巡礼の必須用語説明 - アラフォー女バックパッカーの無敵の旅の話
アルベルゲは無茶してベッドを詰め込んでる所もあり…
タイプ別ドミトリー
1.二段ベッドタイプ
私が経験したドミトリーの大半がこれです。
男女別もあれば、男女混合もあり。大部屋にむちゃくちゃ二段ベッドを詰め込んでいる野戦病院タイプもあれば、二段ベッド2組くらいのゆったり広く使えるタイプもあり。
ロッカーあると安心。
バルセロナのアーバニーホステル。近代的でした。
2.普通に一段ベッドタイプ
珍しいですがあります。
マドリードの「ムーチョマドリードホステル」がそうでした。上か下に人が寝ていないだけで大分開放感があります。
最終日前日。マドリードの宿はMucho Madrid が便利 - アラフォー女バックパッカーの無敵の旅の話
3.布団で雑魚寝タイプ
日本の山小屋とか、バラナシの昔の、「久美子の家」とかがそうです。(今は違うかも)
-次期経営者募集?!-久美子さん（ウッタル・プラデーシュ州バラナシ在住） | ライブインディア
ドミトリーはこんな時に使おう
- 宿泊費を安くあげたい時なら。断然安いので貧乏旅行にもってこいです。
- 寝るだけならどこでもいいという人なら。
- ひとり旅でも誰かと話したい時なら。人恋しくなった時などはドミトリーに飛び込んでみる。
- 帰国前とか移動前に、シャワーだけ浴びたい時なら。安いから、泊まらなくても、荷物も預けてシャワーも浴びれる場所としても使えます。ベッドのあるシャワールームと思えばOK。
こんなドミトリー、私はNGです
- 汚すぎるところ。ハエ、蚊、ヤモリ、クモなどある程度の小さい奴らは目をつぶるけど、ネズミ、ゴキブリ等の動物が走り回ってたら無理。
- 暑い国なのにクーラーがないところ。個室なら扇風機でしのげるけど、大部屋は無理。大人数の体温で室温がグンと上がります。蒸し風呂はパス。
- 仲良しモード全開の日本人宿のドミトリー。海外であまり日本人だけでワイワイとつるみたくないのでパス。
- 中途半端に3000円くらいする綺麗なドミトリー。それならボロくても個室に泊まる方が楽。
- 欧米人が宿の前で怪しいブツでパーティーナイトをしてそうなドミトリー。夜は安全に静かに眠りたいのでパス。
アゴダ等でドミトリーの部屋の写真を見れますので、下調べしておくといいです。
ただし、口コミやレビューは、ドミトリーに多くを求めすぎている人が酷評していたりするので悪い評価も当てになりません。最低限譲れないポイント以外はスルーしておく、多くを求め過ぎないという広い心でドミトリーにのぞみましょう。
ドミトリーの不便なところ
- パンツ一丁でウロウロできない。着替えもコソコソしないといけない。女性専用なら欧米人女子は堂々とパンツ一丁になったりしてるけど、シャイジャパニーズはコソコソ着替えます。
- 大っぴらげに荷物整理しにくい。狭いということもあるし、あまり金目のものを見せびらかしても狙われる可能性アリなので気をつけないといけない。
- BGMガンガンに過ごすことができない。音楽をかけながら、歌いながら着替えたりが不可能。ノリノリの人は諦めましょう。
- トイレ、シャワーは他人と共用。気を使わないといけない。盗られないように歯ブラシとか置きっ放しにできない。
- 体臭がきつい人、いびきがエグい人と同室だといろんなことを諦めなければいけない。体臭の方がどうしようもなくなります。干したストールに染み付いて翌日もニオイが追いかけてきます。
- ８人部屋で8人だとうるさそうで嫌だなと思う。でも、2人きりとかだと気まずい。まして異性だともっと気まずい。おじさんだともっと気まずい。フロントで何床埋まってるか何となく確認するようにしています。
- お腹を壊している時はドミトリーを避けています。トイレに往復し続けるのも気を使うし、トイレに、こもれないので。
私の場合のドミトリーの使い方
以上の理由から、NGになる危険性の高い国(インド)ではドミトリーに泊まらないようにしています。地域ごとに分けて整理していくと…
アジア
ドミトリーじゃなくてもアジアは物価が安いので個室でも十分安いし、2000円くらい出せばソコソコいい個室に泊まれるのでドミトリーは滅多に使いません。大都市以外のアジアは清潔面で難ありが多いので特に。
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ヨーロッパ
逆にヨーロッパでは、物価が高いのでドミトリーに泊まることも多いです。ヨーロッパは、へんぴなアジアよりも、綺麗で新しいホステルも多く、最先端なドミトリーなんかは本当に快適です。枕元にUSB充電と蛍光灯、ベッドにカーテンがあったり、食堂が広々としていたり、クロワッサンが食べ放題だったり、個人用の鍵付きロッカーもあったり。どんどん以前よりドミトリーが進化しています。
観光しまくってほとんど寝に帰るだけならドミトリーで十分。翌朝、食堂でクロワッサンを食べながら、他の旅人たちと情報交換もできます。長期でヨーロッパに旅する時は、時々いいホテルに泊まって、それ以外をドミトリーで泊まって、宿泊費を抑えてみるという使い方もします。
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日本
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日本でも最近、オシャレなデザイナーズなゲストハウスのドミトリーも増えています。カプセルホテル進化形なんかもそうです。女性専用フロアのカプセルホテルもあって、アメニティーも女子向けだったり、セキュリティー対策も万全だったり至れり尽くせり。
それを利用して出張費を浮かしてご飯に回したり…なんていうマル秘の使い方もしてたりして。
あ、意外とバックパッカーじゃない人(コロコロパッカーとかスーツケースの人)も泊まってますよ。東京のとあるドミトリーなんか、スーツの人もたくさんいましたから。
鎌倉で泊まったドミトリー。清潔でオシャレでした！
まとめ
以上は、あくまで私のドミトリーの使い方です。
英語ができないし日本人でワイワイしたい人とか、パーティーしたい人とか、暑くても平気な人とかはぜひアジアの100円以下くらいのドミトリーを挑戦してみてもいいですね。
まあ、そこまでは難易度が高いですが、普通に綺麗めなドミトリーならハードルも低いし、みなさんもぜひこの機会にドミトリーデビューしてみてはいかが？
