アラフォー女バックパッカーの無敵の旅の話

働きながら、少ない給料と有給休暇をフルに使って旅をしている勝手気ままな女の旅の話。旅で撮った写真もはさみつ

旅人と旅行記。気づいたら旅行記を読まなくなってた件。【ご無沙汰してます、沢木耕太郎様】オススメ旅行記とかも。

お題「好きな作家」

私の本棚

読書の秋ということで、次はマンガじゃない本を読もうと思ったものの、私の本棚はやっぱり偏っています。

本棚に並んでるのは(マンガ以外で)、村上春樹か、沢木耕太郎か地球の歩き方かといったところ。

そもそも流行りの本は、買って読んだらすぐブックオフ行きのカズレーザー方式。(アメトークで言っていた気がします)

東野圭吾、宮部みゆきあたりはとくに高く売れるので速攻で売ります。もしも売ってしまって手放した本をまた読みたくなったら、古本屋で買ってまた売る。

最近はKindleの中に何冊も本が入っているので、結局、本棚にしっかり並んでるのは、年季の入った、売りたくないハルキか沢木。

ハルキを読む時は、「ハルキのこの作品を読もう」と思ったときなので、今じゃない。それに、ノーベル賞の時期だけ思い出したように騒ぐ、にわかハルキストではない。だから余計に今じゃない。やれやれ。

何となく本棚から本を選べずにいました。

で、結局、本屋で若林の本に出会ってしまったのでした。

拝啓チェ・ゲバラ殿、キューバで会おう。【若林正恭「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」を読んで発病】

沢木耕太郎って?深夜特急って?

旅好きの方にとっては当然カリスマ的存在だと思いますが、そうでない方は知らないかもしれませんので念のためサクッと解説。

その昔、インドのデリーからイギリスのロンドンまで、ユーラシア大陸を、バスを乗り継いで旅することにした若者(沢木氏本人)が主人公の「深夜特急」という小説(なのかドキュメンタリー、ルポというべきか。とにかく大作で名作)を書いた人が沢木耕太郎さん。

大沢たかおでドラマ化したので、沢木耕太郎イコール大沢たかおと想像しがちなのですが、若い頃の沢木氏本人も、意外とそこまでたかお感を裏切らない程度の男前でした。

沢木耕太郎を読んで、アジアやヨーロッパに旅に出たバックパッカーは数知れず。絶大なる影響力のあるお方です。

沢木耕太郎の書いたバックパッカーのバイブル「深夜特急」は、何度も読んだものです。私の中でも、深夜特急を超える旅行記にもう出会えることはないです。

特にインド編は、インドのバラナシで沈没していた時に読んでいたので、あれを読むとバラナシの臭いや暑さが蘇ります。

深夜特急を読んだ方なら分かると思いますが、

旅先で気持ちのいい風が吹いたら

「Breeze is nice!」と必ず言うし、

旅先で紅茶を飲んでは、

大陸を経て、茶からチャイになってティーになる流れを思い出して語るし、

今までの自分がしそうにない事をしでかしたら、その後には、

「また一つ自由になれた」とか言ってみるし、

カミーノデサンティアゴに到着した時には、ロンドンではなかったけれど、ポストカードに

「我、到着セリ」

と書くくらい、深夜特急の色んなシーンが頭に入っていて影響を受けています。

今でこそ、世界一周がブームのようになっていて簡単に一周できるかのように(実際できる)、ツイッターを見たら「世界一周中」の人が山ほどいますが、沢木さんが旅をしていた頃は、スマホもLCCもGPSもネット予約(もちろんインターネットすら)もない時代。

そんな時代だからこそ得られたもの、今の時代には得られないものが旅行記の中に散りばめられています。

私も割と長く生きているので、スマホもインターネットも普及していない時代に、海外を旅して、紙の地図だけを頼りに歩き、地元の人に聞きまくって不安を抱えて電車に乗ったり、日本にエアメールを書いて、いつ届くのかわからないまま、送ったりした時代もあります(昭和…いや平成初期)。

便利になったものの、もう二度とあんな旅ができない時代になっていると思うと、今の若い旅人たちは、かわいそう、もったいないなとすら思えます。

そんな私のバイブル、深夜特急は、一生私の本棚に並んでいてくれる本だと思うのですが、それをまた読み返す気分も気力も何となく今はありませんでした。

ごめん沢木。でもずっと私の本棚にいておくれ。

旅行記と旅

バックパッカーデビュー前から、私は旅の本が好きで、沢木耕太郎や、たかのてるこや、藤原新也、星野道夫など、昔は繰り返し読んだんですが、ここ数年はほとんど読んでいません。
いわゆる旅行記と呼ばれるものや、サンクチュアリ出版系(高橋歩氏がらみの本で、綺麗な風景の写真や外国人の写真が表紙で、「旅しようぜ」的なメッセージがストレートにタイトルになっている本)は、まだ旅にどっぷりとはまっていない10代〜20代の時に、夢中で読んだのですが、いざ自分が旅に出はじめると、本よりも刺激的なことや面白いことが、自分の旅の中にたくさんあったので、何となく旅行記を読むことから遠ざかっていきました。
旅行記はくすぶっている自分の魂に火をつけてくれるマッチのような存在で、私の旅への欲望というか本能みたいなものに火をつけてくれ、いつか私も旅に出たいと思わせてくれたり、まだ見ぬ場所にワクワクさせてくれながら、「自由を手に入れる」なんて大げさな思いを抱きながら、メラメラと燃え上がっていきました。

いったん火がついた私は、どんどん旅へと飛び出して行き、私の炎はもう自分で燃やし続けていけてるようになり、時々パチパチ火の粉を飛ばしながら、それなりに安定して燃えています。

だから、もう以前のように旅行記を読み漁る必要が無くなったんだろうかと、自分を振り返ってみてそう感じます。

まあ、一方で旅猿やクレイジージャーニー(クレイジージャーニー大好き!ヨシダナギさんみたいな女になりたい)なんかは欠かさず見てるんですが。旅番組として見てるのではなく別ジャンルとして認識してるのかな。

また火が消えかかれば、沢木の深夜特急をじっくり読み返してみようと思いますが、ありがたいことに火が消える気配は今のところありません。

また読みたくなったら読むことにしようと思い、沢木耕太郎や星野道夫、藤原新也は、これからも売らずに本棚に並べておきます。

旅行記からたくさんの刺激を受け、実際の旅でそれ以上に刺激を受け、インプットをたくさんしたので、今は、インプットだけでなく、アウトプット欲が出てきているのかもしれません。だから、私はこのブログで旅での話をアウトプットしてるのかもしれません。

そしてこのブログが、知らない誰かのハートにひょんなことで火をつけることができたらおもろいなっと思ってます。自分のハートにもまた火をつけたりして。

若林のせいで、久しぶりに旅行記に手を出してしまい、キューバ熱が出てしまったことで、何となくそんなことを考えた私です。

 私のおすすめ旅行記

 

↑インド版が一番好きです。深夜特急は「旅する力」まで読んでほしい。

↑写真集として好き。

↑大阪人が書く本は少しひいきしがちな私。ただし、私はガンジス河に顔をつけたことは一度もない。しようとすら思わない。

↑旅をする木も好きだけど。

↑タイトルが好き。エッセイやけど。この言葉も私の旅のテーマ

↑春樹はメタファーを扱う小説の方が好きだけどもたまにはこんなのも。

↑私の愛する中谷美紀様。さすがに、女優がインドに1人で行くとガイドつけるし、いいところに泊まるね。わさびチューブで殺菌わろた。

↑カミーノの本はあまり見ないけど、これは割と知られてますね。

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